カビ掃除で押さえておきたいポイントとNG例

カビ掃除をするうえで大切ポイントは大きく分けて次の3つです。

  • 胞子が飛ばないよう、早めに対処する
  • 徹底的にカビを取り除く
  • 掃除後は、カビが生えた場所をしっかりと乾燥させる

それぞれのポイントを詳しく解説します。

目次

カビ掃除の気を付けたいポイント

胞子が飛ばないよう、早めに対処する

カビは「菌糸」という根を張っていて、上部には「胞子(ほうし)」が付いています。

胞子はカビが繁殖するための「種」のようなもので、空気中に飛散することで、繁殖範囲を広げていきます。

そのためカビの発生に気づいたら、胞子が広がって着床する前に、できるだけ早めに対処することを心がけましょう。

高温多湿の環境下では、胞子が着床してから1~2日で発芽し、5日ほどで成長速度を加速させていってしまうのです。

またカビの胞子を吸い込んでしまうことで、アレルギー症状などの健康被害を与えることもあります。

とくに寝室やエアコンに発生したカビは、吸い込んでしまいやすいので注意しましょう。

徹底的にカビを取り除く

カビを掃除する際には徹底的に取り除くようにしましょう。

素材の奥まで根(菌糸)を伸ばしていると、表面に見えているカビを取り除いても再び発芽してきてしまいます。

根を張った頑固なカビには塩素系漂白剤やエタノールを使って、根本から殺菌・除去することが大切です。

掃除後は、カビが生えた場所をしっかりと乾燥させる

カビは「湿度」「温度」「養分」の3つの条件がそろったとき、もっとも繁殖が活性化します。

養分を抑制するには、きちんと掃除することが大切。

ホコリや洗剤の残りカス、人のフケや垢などを取り除きましょう。

そして掃除以外でもうひとつ大切なのが「湿度」を上げないこと。

  • 湿度70%以上:2~3カ月でカビが発生
  • 湿度75~80%:2週間ほどでカビが発生
  • 湿度90%以上:約2日で目視できるほどにカビが繁殖

このように、湿度が上がるほどカビの生えやすさも増していきます。

室内の湿度は約60%以下に保つことを目安して、カビを予防しましょう。

カビ掃除の際には要注意!やってはいけないNG例

カビ掃除をするうえでやってしまいがちなNG例を紹介します。

間違った方法はカビをさらに繁殖させてしまうおそれもあるため、実際に掃除をする前によく確認しておきましょう。

水拭きだけで済ませる

カビが発生している場所を、水拭きだけで掃除するのはNGです。

水拭きだと洗浄効果が薄く、カビの表面も根も除去しきれません。また雑巾の水分をカビに与えることで、さらなる成長を促進してしまいます。

力強くゴシゴシこする

拭き掃除をするときは、強くこすりすぎないようにしましょう。

カビを素材の奥まで押し込んでしまう恐れがあり、余計に除去するのが難しくなってしまいます。

また乾拭きするのもNGです。

乾いた雑巾にはカビが吸着しないので、ボロボロと別の場所へ飛び散ってしまい、新たなカビの発生源になってしまいます。

掃除機で吸い取る

掃除機でカビを吸い取るのもやってしまいがちなNG例の1つです。

吸い込まれたカビの胞子が掃除機の排気口から拡散し、さらに発生範囲を広げてしまうことにつながります。

お酢を使って掃除する

お酢を使ったカビ掃除の方法が紹介されていることもありますが、避けたほうが無難です。

穀物を原料とするお酢は、カビにとって格好の栄養分。除去するどころかカビをさらに繁殖させてしまいます。

カビが繁殖する3つの条件と種類

腐ったみかんにつく青カビやお風呂に見られる赤カビ、窓枠にできる黒カビなど、家の中ではさまざまな場所で、いろいろなカビが発生します。

カビが好む場所の条件と、家で見られるカビについて解説します。

カビが繁殖する3つの条件

空気中には、目に見えないくらい小さなカビの胞子が漂っています。

どれだけ部屋をキレイに掃除をしても、カビの胞子が0になることはありません。

カビの胞子は次の3つの条件下でどんどん増殖していきます。

  • 温度:20~35℃前後
  • 湿度:80%以上
  • 汚れ:皮脂・石鹸カス・ホコリ・食べカスなどが養分(エサ)になる

これら3つの条件を満たさない環境にすることが、カビ対策には大切なのです。

家に生えるカビの種類

一口にカビといっても、さまざまな種類があります。

その中でも家に生えやすいのは、主に次の4種類です。

青カビ
青緑色
好む環境乾燥に強く、広がって繁殖する
特徴種類が多く約300種類ある
アレルギーの原因になるものも
抗生物質(ペニシリン)を分泌する種類も存在
チーズの熟成にも使われる
生えやすい場所空気中のほこりに付着
食品
衣類

黒カビ
黒色
好む環境湿度の高い環境
特徴最も家に生えやすいカビ
アレルギーの原因になる
生えやすい場所お風呂
キッチン
トイレ
冷蔵庫
排水溝
エアコン内部


ゴムパッキン
ススカビ
黒色
灰色
好む環境湿度の高い環境
特徴アレルギー性鼻炎や喘息・副鼻腔炎などの原因になる
生えやすい場所お風呂
キッチン
トイレ
冷蔵庫
排水溝
エアコン内部


ゴムパッキン
麹カビ
黄色
黄緑色
黄褐色
好む環境エサのある乾燥した環境
特徴種類が多く約150種存在
味噌や醤油・日本酒などに使われる
有毒なアフラトキシン(強力な天然の発がん物質を含む)を生成するものもある
生えやすい場所食品
革製品

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この記事の監修者:谷澤 直樹

株式会社FIX 代表取締役
▶資格
・特殊清掃技能士歴10年以上
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・特殊清掃案件にこれまで1,000件以上携わった特殊清掃のプロ。
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・「不動産投資の楽待 (らくまち)」YouTube

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