火災現場の焼け焦げた臭いの消臭、火災復旧の消臭方法とは?
火事火災は建物や財産に甚大な損害をもたらすだけでなく、焼け焦げた臭いを残し、家主だけでなく近隣住民にも長期にわたる生活の質の低下を引き起こします。
このような状況に効果的に対応するため、昨今多くの人々がプロの消臭・復旧業者に目を向けています。
火災・消臭・業者・オゾン・火災復旧というワードのもと、この記事では、弊社が火災復旧におけるオゾン脱臭機を採用している理由、火災現場の清掃と復旧の重要性、そして特殊清掃業者の消臭方法などについて解説していきます。
火災後の復旧作業と臭い除去が如何に専門的な技術と経験を必要とするか、またそのプロセスが持続可能な生活環境の回復にどのように貢献するかを探り、火災現場復旧における最良の解決策を提供します。
目次
火災復旧でオゾン脱臭機を採用する理由
火災現場の復旧作業において、オゾン脱臭機を採用する理由はいくつかあります。
まず第一に、火災臭は自然分解せず、2年から3年も残り続けてしまうため、近隣とのトラブルを避けるためにもすみやかな除去が必要です。
また、火災臭に人間の嗅覚は非常に敏感といわれており、本能的に危険を感じたと反応を示すためストレスのかかる臭いとなっています。
燃えたものによっては大量のダイオキシンやホルムアルデヒドが発生し、それらが含まれた臭いを吸い込むことで、アレルギーや喘息、呼吸困難、アレルギー性皮膚反応、さらには遺伝性疾患や神経系・呼吸器の障害、がんなどを引き起こす恐れもあり、将来にわたって危険をもたらす可能性もあると言われているためむやみに火災後の室内に入るのも懸念されます。
オゾン脱臭機は、その効果的な脱臭能力が特徴です。
オゾンは強力な酸化作用を持ち、臭いの元となる有害物質を分解・除去することができます。
オゾンが臭いを消す仕組み
酸素の化学式はO2、オゾンはO3です。
つまり、オゾンの分子は酸素原子3つからできており、酸素の同素体となっているのです。
オゾン分子(O3)は酸素(O2)と比べると不安定なので、ウイルスやニオイの物質があると酸素原子1つ(O)を分離させO2になろうとするのです。
その性質を利用しウイルスやニオイの物質を酸素原子と融合させることで酸化し、別の安全な物質に変化させることができます。
O2は酸素なので、最終的には除菌・脱臭が行われた後に残るのは酸素だけとなるため安全性・快適性が抜群に高いのです。
火災現場では、焦げた臭いや煙に含まれる有害物質が発生するため、これらを徹底的に除去する必要があるためこれらの反応を使用します。
また、当社で使用しているオゾン脱臭機は、火災現場の広範な容積に対応することが可能です。
マンションの場合など、火災が発生した現場の容積は大きく、一部の清掃では臭いが取り切れないことがあります。
さらに、火災後の復旧作業には火災臭の除去だけでなく、スス自体の除去が必要不可欠です。
オゾン脱臭機は臭気発生源であるススの除去を行ったのちに、しみついた臭いの脱臭にも効果的です。
オゾン脱臭機を採用することにより、火災臭の強力な酸化分解が行われ、火災現場の復旧作業を効果的かつ迅速に進めることができます。
火災現場の清掃と復旧の重要性
火災現場の清掃と復旧は、火災後に必要な作業であり、消臭の為には非常に重要です。
火災の発生によって、建物や家財道具には深刻な煙や煤、焦げが付着してしまい火災現場には臭いや汚れも残ります。
さらには消防の消火活動による放水後水濡れ問題も加わるのが現実です。
これらを放置すると、建物や家財が劣化し、周囲の環境にも悪影響を及ぼす可能性があります。
火災が発生した時点で最も危険なのは火災そのもの、すなわち火による被害です。
建物内部に火がまわることで一気に高温となるため、熱傷のリスクが高まります。
消防庁が毎年発表している、「令和元年版 消防白書 」によると、平成30年中に起こった建物火災による死亡者の35.7%が「火傷」によるものです。
また、燃焼初期でも密閉、もしくは密閉に近い空間では一酸化炭素中毒にも注意しなければなりません。
密閉された空間では不完全燃焼が起きやすく、発生した一酸化炭素を吸ってしまうとヘモグロビンによる血液中の酸素運搬が阻害されるため、場合によっては命にかかわる状態に陥ります。
実際、前出の「令和元年版 消防白書」において火災による死因で最も多いのは、火傷ではなく「一酸化炭素中毒・窒息(37.6%)」です。このことからも火だけではなく、煙や一酸化炭素にも注意すべきなのが分かります。
ほかにも、火災発生時の高温の煙や水蒸気をはじめ、塩化水素・臭化水素・シアン化水素・二酸化硫黄ホスゲン、二酸化硫黄、アルデヒド、アンモニアなどの有毒ガスの吸引で起こる「気道熱傷」にも要注意です。
吸引直後はそれほどひどい症状にはなりませんが、時間の経過とともに悪化し最悪の場合は窒息により命を落とす恐れもあるため注意が必要です。
健康への影響
煤による健康被害
火災時は煙とともにすすが発生し、建物内や外部に付着します。
さらに消火活動による水と混ざった際には塩化物イオンも発生します。
煙の成分の大半は炭素、すなわち煤です。
ただの煤ならば生体へ及ぼす影響は軽微(炭素は自然界に豊富に存在しているため)ですが、燃焼物に含まれる窒素や硫黄、銅や亜鉛といった金属成分も含まれた煙の場合、場合によっては非常に毒性の強い煙が出ることもあるので注意が必要です。
これが工場火災の場合は工場内にある機械・設備の腐食原因となるうえ、有害物質が含まれていれば健康被害を引き起こしてしまうのです。
また、すすは放置すると臭いが残り、それによって頭痛、めまい、吐き気といった症状を引き起こす危険もあります。
ダイオキシンによる健康被害
ダイオキシン類とはポリ塩化ジベンゾパラジオキシン(PCDD)、ポリ塩化ジベンゾフラン (PCDF)、ダイオキシン様ポリ塩化ビフェニル (DL-PCB)の各物質の総称です。
ダイオキシン類は発がんを促進する作用、甲状腺機能の低下、生殖器官の重量や精子形成の減少、免疫機能低下を引き起こすことが報告されています。
ほかの化学物質と比べれば、ダイオキシン類はとても安定した物質です。紫外線で徐々に分解されることはなく、簡単に酸やアルカリに反応しません。
しかし、ダイオキシン類は脂肪等に溶けやすいので、一旦体のなかに入ると、蓄積されてしまいます。
毒性が強い化合物の一種であるダイオキシンは、火災時に発生する場合もあれば、火災後に発生する場合もあります。
そのため、火災の復旧作業が遅れれば長期間にわたり健康被害を及ぼすリスクがあります。
アスベストによる健康被害
火災現場におけるダイオキシン以外で健康被害を及ぼす有害物質といえば、アスベストが挙げられます。
繊維状けい酸塩鉱物で石綿(いしわた)とも呼ばれるアスベストは、耐熱性・防火性・保湿性・防音性などに優れているとして、2006年9月以前まで多くの建物で使われていました。
そのため、2006年9月以前に建てられた建物で火災が起きてしまうと火災時や消火活動中にアスベストが飛散しさまざまな健康被害をもたらす可能性があります。
- 肺がん
肺細胞に取り込まれた石綿繊維が体内で物理的な刺激を与えることによって、肺がんが発生するとされています。必ずしもアスベストが要因なのかは解明されていませんが、アスベストへのばく露量が多いほど、肺がんになるリスクが高まるという調査結果が出ています。
- 悪性中皮腫
肺を囲む胸膜、肝臓や胃といった臓器を囲む腹膜、そして心臓や大血管の起始部を覆う心膜などにできる悪性の腫瘍が悪性中皮腫です。年齢が若いほど罹患するリスクが高いといわれています。
肺がんは15~40年、悪性中皮腫は20~50年の潜伏期間があるといわれているため、火災後にすぐ発症しないから安心ということはありません。
上記の理由からも、火災が起きた後は必要以上に室内に入室されないほうがいいでしょう。
建物の復旧と保全
火災によって建物の内部や外部には焦げや煤が付着します。
火災時の風向きや集合住宅の構造により近隣の住宅にまで煤被害がおきてしまうことも珍しくありません。
これらは建物の表面を汚染し、見た目の劣化や構造の弱体化を引き起こす可能性があります。
また、火災の被害が一部に留まっている場合でも、臭いや汚れが建物全体に広がることがあります。
したがって、火災現場の清掃と復旧を迅速かつ適切に行うことで、建物の復旧と保全を図ることが重要です。
再利用可能な家財道具の搬出
火災によって損傷した家財道具の中には、煤にまみれてはいるもののまだ使用可能なものも存在します。
しかし、火災の際には煙や焦げが付着し、臭いを吸収してしまっているためそのまま使用することはできません。
火災現場の清掃と復旧ができる当社では、再利用可能な家財道具を適切にクリーニングし再利用させることが可能です。
これにより、無駄な経済的損失を防ぐとともに、火災による被害を最小限に抑えることができます。
以上のように、火災現場の清掃と復旧は、健康と建物の保全、経済的損失の軽減につながる重要な作業となります。
それには専門的な知識や経験が必要であり、特殊清掃業者や消臭・脱臭専門業者の協力が不可欠です。
適切な方法で火災現場の清掃と復旧を行い、経済損失による被害を最小限に抑えることが迅速な復旧と安心した生活への道を開くのです。
特殊清掃業者と消臭・脱臭専門業者による対応
火災現場の消臭作業では、一般的な清掃業者とは異なる特殊清掃業者と消臭・脱臭専門業者が重要な役割を果たします。
特殊清掃業者の中でも災害復旧を行っている会社は、火災現場や水害などの特殊な状況に対応する専門業者です。
火災による被害状況を確認し、被害にあった家財道具の撤去や焼け焦げた部分の解体などを行います。
また、ススや焼けた臭いの元の清掃や消臭も行い、火災現場の原状回復を早急に実現するため、リフォーム工事も提案・実施することが可能です。
一方、消臭・脱臭の専門業者は、火災現場の臭気の消臭・脱臭に特化した業者です。
専門の機材や薬剤、ノウハウを駆使し、消臭・脱臭に効果的な方法をご提案しし火災によって染み付いた臭気を取り除いていきます。
さらに、オゾン脱臭機やオリジナルの特殊コーティングなどの他の清掃会社とは異なった手法を使い、火災現場の臭気を分解・除去します。
火災復旧を依頼する際には、被害にあった家財の処分だけでなく、煤除去、時に解体工事、大工工事、内装工事、電気や設備工事、塗装工事なども必要になります。
どれか一つだけしかできない会社でなく、すべての作業を含めたワンストップの対応が可能な業者を選ぶことが重要です。

特殊清掃/遺品整理と消臭の専門業者トータルクリーンアップへの
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この記事の監修者:谷澤 直樹
株式会社FIX 代表取締役
▶資格
・特殊清掃技能士歴10年以上
▶経歴
・特殊清掃案件にこれまで1,000件以上携わった特殊清掃のプロ。
▶メディア出演
・「不動産投資の楽待 (らくまち)」YouTube
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