特殊清掃や 遺品整理に保険は適用される?一例や手続き、必要書類を解説
大切な方がお亡くなりになられた後は、葬儀や墓石の用意に加え、場合によっては、特殊清掃や遺品の整理などあらゆる費用がかかります。
突然のことで費用の準備がなく、特殊清掃および遺品整理ができない、と困っている方も多いのではないでしょうか。
実はあまり知られていませんが、特殊清掃、遺品整理は保険適用される場合があります。
故人の加入保険や条件によって適用されるかが異なりますので、詳しく見ていきましょう。
目次
- 特殊清掃、遺品整理は保険が適用される場合がある
- 特殊清掃、遺品整理の各種保険ごとの適用パターン
- 特殊清掃と遺品整理の保険手続きに必要な書類とは?
- 特殊清掃と遺品整理が適用される保険に入るべきか
- 孤独死保険を検討する方へ、選び方をご紹介します
特殊清掃、遺品整理は保険が適用される場合がある
特殊清掃および遺品整理の適用される保険は主に以下の5つです。
・火災保険
・孤独死保険
・少額短期保険
・生命保険
・その他遺品整理に関する保険・特約に加入していた場合
しかし保険に加入する際、ほとんどの保険会社では遺品整理に関する説明がありません。
さらに項目にも「遺品整理」とは書かれておらず、多くの方が保険適用される事実を知らないまま自費で遺品整理を行っているのです。
また、補償を受けるためには遺品整理の前にお部屋の写真などを撮影し、記録しておく必要があります。写真がないと保険金が支払われませんので注意してください。
特殊清掃、遺品整理の各種保険ごとの適用パターン
特殊清掃と遺品整理が適用される保険の種類は限られています。
また、特殊清掃や遺品整理の中でも適用される場合とされない場合があります。
どのような条件下で保険金が支払われる可能性があるのか、4つの例をご紹介します。
火災保険の場合
故人が加入していた火災保険の補償内容によっては、特殊清掃および遺品整理に保険金が支払われるケースがあります。
火災保険が降りるのは、孤独死など特殊清掃・現状回復が必要なお部屋に多いです。
これらの作業は多額の費用がかかるため、保険金が支払われるのは非常に助かるでしょう。
ただし遺品整理においては、主契約ではなく特約であるケースがほとんどなので、補償内容をしっかりと確認してください。
孤独死保険の場合
ここ数年で増えたのが、孤独死に特化した保険です。
孤独死したお部屋は特殊清掃や原状回復が必要で、遺品整理の費用が相場の5倍以上になることも珍しくありません。
孤独死保険はこれらの費用を賄える保険です。
最悪の場合に備えご自身で加入する入居型に加え、大家さんへ向けた家主型があります。
家主型は原状回復までにかかった空室期間や家賃の減額にも対応できるのが特徴です。
・家主型…家主型は家主や管理会社が加入するもので、入居者が孤独死した際にできる家賃の損失をカバーでき、原状回復費用なども補償の対象
・入居者型…少額短期保険に分類され、火災や落雷などのトラブルにも対応
高齢者の一人暮らしが多い今、入居・家主型ともに孤独死保険への加入が増えています。
少額短期保険の場合
少ない掛け金で短期間加入する少額短期保険(ミニ保険)は、特殊清掃と遺品整理の費用や原状回復にかかる修繕費の補償を適用している場合があります。
故人がどのような少額短期保険に加入しているかによって異なりますが、このような保険があることも覚えておくと良いでしょう。
また、基本的には賃貸契約時に加入するので、大家さんに聞くとすぐに確認できます。
生命保険の場合
生命保険の補償に特殊清掃や遺品整理は含まれていませんが、死亡した際に下りた保険金を原状回復・遺品整理の費用に回すという手段もあります。
生命保険金は特殊清掃や遺品整理の他にも、お葬式や引っ越し費用など故人に関する費用として使用するご遺族が多いです。
その他遺品整理に関する保険・特約に加入していた場合
特約は加算保険料500円ほどで、30万円ほどの保険金が支払われるケースが多く、遺品整理の費用だけに対応していることが多いです。
特殊清掃費用には対応していない保険が多いため、注意が必要です。
特殊清掃と遺品整理の保険手続きに必要な書類とは?
保険会社によって必要書類は異なりますが、基本的には以下を準備しておくと良いでしょう。
・保険証券
・故人の住民票
・保険金受取人の戸籍謄本
・保険金受取人の印鑑証明書
・特殊清掃および遺品整理の見積書
・作業箇所の写真
・死亡診断書のコピー
写真の撮り方などは細かな規定がある場合もあります。
適当に行うのではなく、補償条件をしっかりと確認してから特殊清掃、遺品整理を進めましょう。
また、保険会社に電話する際は下記を事前にメモしておき、伝えましょう。
・加入者の氏名
・保険証券番号
・死亡日時
・死因 など
特殊清掃と遺品整理が適用される保険に入るべきか
特殊清掃や遺品整理は遺産で補える程度の費用で済むことも多く、基本的にはそれだけのために保険へ加入する必要はないでしょう。
ほとんどの保険は特殊清掃や遺品整理に限ったものではなく、火災や死亡などに備えて加入するものです。
さしずめ遺品整理は特約が必要な場合がほとんどなので、保険はあくまでも主契約をメインとして考えましょう。
しかし、以下に当てはまる場合は特殊清掃または遺品整理が適用される保険へ入るのがおすすめです。
・一人暮らしで孤独死のリスクがある
・貯金がほとんどない
・なるべく遺族の負担を減らしたい
特殊清掃・遺品整理を保険適用にするには、故人もしくは大家さんが保険へ加入していなければなりません。
亡くなってからでは遅いので、早めに検討しておくと良いでしょう。
孤独死保険を検討する方へ、選び方をご紹介します
孤独死保険は、保険会社によって内容が異なるため、保険加入前に補償範囲、補償金額などを確認することをおすすめいたします。
補償範囲はどうなのか
保険会社、検討中の保険によって補償範囲は異なります。
例えば、入居者型の場合は家財保険に伴う特約になるため、火災や落雷、水災など孤独死以外でも損害をカバーできます。
一方、家主型は災害によってリフォームが必要になった場合は、復旧期間中の家賃収入の損失を補償してくれる保険商品もあります。
このあたりの内容は保険によって異なるため、加入前に要チェックです。
また、孤独死保険は契約した部屋の中で居住者が亡くなった場合に補償されるのが原則です。
例えば、病院や別の場所で亡くなった場合は補償されないこともあります。
しかし、遺品整理費用の支払いをする保険もあるため、ここもチェックしておきましょう。
補償金額は十分か
補償金額は保証会社、保険内容によって異なります。
「孤独死現状レポート」では、孤独死発生時の残置物処理費用は平均で21万円ほどとされています。
また、最大は180万円ほどなので、この範囲の保険、もしくは180万円をこえる保険を選ぶようにすると良いでしょう。
家賃の補償期間・内容について
家主型の孤独死保険を選ぶときは、家賃の補償期間をチェックしておきましょう。
商品によって補償期間が「事故発生から最長12ヵ月間」「事故発生日から最長6カ月間」など異なります。
また、孤独死された部屋は家賃を下げて新しい借主を探すことが一般的なので、値引きによる損失を補填してる保険を選ぶとなおよいです。
まとめ
特殊清掃および遺品整理は保険適用になる可能性がある事実を知らなかった方も多いのではないでしょうか。
故人が何の保険にどのような条件で加入していたかによって適用の有無が異なるので、補償内容の確認が必須です。
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この記事の監修者:谷澤 直樹
株式会社FIX 代表取締役
▶資格
・特殊清掃技能士歴10年以上
▶経歴
・特殊清掃案件にこれまで1,000件以上携わった特殊清掃のプロ。
▶メディア出演
・「不動産投資の楽待 (らくまち)」YouTube
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