【施工事例】自立死(孤独死)、トイレでの特殊清掃

⚠️この先、処理を施しておりますがショッキングな画像が含まれますのでご注意ください。

目次

自立死とは?孤独死との違い

まずはじめに、「自立死」とは何か?

これは弊社ならびにCleaners本店と展開するフランチャイズ店舗で用いる言葉です。

その意味合いを説明する中で、いずれ誰もが迎えることになる死というものに向き合って考えます。

先んじては、著者、矢部武氏が記した「ひとりで死んでも孤独じゃない」で用いられた言葉であり、先進国アメリカでの文化に基づき呼称され反響を呼んでいます。

その内容としては、日本ではメディアで取り上げられ、よく耳にする「孤独死」というものが社会的な繋がりを失った孤独者の寂しい死であると伝えられる一方で、自主自立を重んじる彼の国では友人知人との繋がりを保ちながらも、一人暮らしを楽しむ人々が亡くなった場合は「自立死」と呼ぶべき充実したものと考える、という視点から描かれた書籍になります。

ですが、私たちとしては、文化の違い故の価値観や社会的な問題を比較し考察していくことも大事であるとする一方で、何よりも、

故人様の孤独・孤立ではない1人の人間の自立を想い、尊厳を祈りを込めて「自立死」と呼称しております。

私共が携わる現場では、残されたご遺体の跡をきれいに清掃し、残されたご遺品を丁寧に整え、然るべき場所へ帰し、そして残された臭いを取り除くことで、一人の「生」の終焉に携わる者としての責務と覚悟を常に抱いて取り組んでおります。

トイレの特殊清掃

当社では、特殊清掃のご相談を頂く際に1つ必ずお聞きすることがあるとすれば、それはお亡くなりになった「場所」です。

もちろん、どのような場所でも特殊清掃は可能ですし、お聞きした場所によって施工ができないとお伝えは致しません。

場所や状況をお聞きし、想定する工程とどんな施工を行うかを具体的にご説明するためです。現地の調査を行い、念入りに準備を進めていきます。

今回ご紹介する事例では、私共としても比較的多く発生するケースであるトイレ内での特殊清掃です。

トイレは、その多くの場合は便器を取り外さないとダメな状況にあり、そうすることで床下の汚染状況を確認しなければなりません。

場合によっては、ご遺体が出入口と通路にかけて横たわるような状態であると、床材の解体範囲が広がり大掛かりになることも当然あります。

今回の場合のように、体から溶け出した体液が壁際まで到達し巾木と床材の間から床下へと流れしまい、床下汚染へとなってしまいます。

これは、死後の経過期間が短期であればリビングや寝室といった、ある程度の広さのある場所とは違い、トイレやバスルームといった場所にみられる狭い場所での短期汚染の特徴や共通点でもあります。

古いトイレなどでみられる、老朽化による床材の劣化やコーキングの劣化により便器の付け根の部分に体液が流れ込んでしまうケースもあります。

【汚染箇所除去】便器の取り外し、床材の解体

壁際、そしてトイレの排水連結部分への体液の浸透が確認されます。

写真では分かりづらいですが、ウジ虫などの害虫がかなり発生しており、体液を含む害虫の拡散はそれだけで汚染範囲を広げることになります。

成虫となり羽が生えるとあらゆる場所に移動するため、トイレが発生箇所といえど、最終的にリビング、寝室、玄関、キッチンなどの除菌清掃を必要とするケースがほとんどです。

ここからさらに解体を進めます。

とりわけ、便器のあった箇所に体液が集中していたとみられますが、体液の拡散範囲はほぼ全体になりますので、床材をすべて撤去し、床下からの壁材も一部切除し取り除く必要があります。

ちなみに、トイレやバスルームなど狭い範囲での作業に共通する点は、非常に暑いということ。ご依頼の多い夏季は特に。

この段階では汚染が強いため基本的には全身防護服に身を固め、防毒マスクに保護メガネといった、極めて露出のない格好が必須となります。さらに足元は長靴タイプの安全靴を着用しております。

閉め切った空間で高温になり、意識が遠のくこともしばしば。照明のつかない場合も多くあります。

当然のことながら暑いからといって軽装になったりなどはありません。どんな状況であれ、安全に作業できるよう努めることに妥協はしません。

また、狭い場所での作業では体勢に制限がかかることが多く、作業がしづらいことがありますが、腰を痛めたり、汚染物に体が接触しないように常に気を配る必要があります。

汚染箇所の徹底除去

壁材を解体すると断熱材が出てきますが、こちらにも体液が浸透し付着しているのが確認できます。

簡単にふき取ることはせず、交換できるものは交換を推奨し、今回の場合でも取り除きました。

このように、ここまで解体しないと発見できない箇所があります。

ただ、やみくもに解体するのではなく後々の原状回復工事を見据えながら状況を見て、最適な判断をすることが求められます。

今回の場合では、オーナー様とリフォーム工事の担当との打ち合わせの元、体液が付着してしまった支柱及び大枠は解体せず、染み抜きを繰り返す形となりました。

解体不能な箇所の染み抜き工程

前述の通り、解体ができない体液が付着した箇所は染み抜き作業を繰り返します。

なにぶん、汚染箇所であり、臭気の発生源と化している場合がほとんどなので、事態が解決するまでひたすら繰り返す工程となります。

この工程を妥協してしまうと、後々の臭い戻りの原因となるので使用する薬剤の化学変化を管理したり、臭気の有無を頻繁に確認し時間をかけて作業していきます。

詳しい工法はここではお話しできません。

この作業と並行して周辺と他のフロアの除菌清掃を行うことが多いです。

また、床下にウジ虫等の害虫が多く発生してしまっている場合もありますので、そちらの除去も徹底して行います。

ここまで来ると、当初の強烈な臭いも収まりを見せるようになります。

ですが、まだまだ完了ではありません。最終局面です。

消臭脱臭工程、臭気確認

染み抜き作業により付着した体液を取り除くことができました。

合わせて周辺の除菌清掃を行うことにより、臭気の発生源がほとんど見られない状態に近づきます。

ここにきてようやくオゾン発生器を用いた消臭脱臭作業に移ります。

この工程も時間をかけて行うものであり、繰り返し作業します。

空間に漂う、臭気を化学変化により消滅させ、臭いの発生源となる箇所を再度洗い出す役割も持っています。

というのも、ここまで来ると嗅覚がマヒしてしまうこともあり、鼻がききずらくなってしまいがちなので、ここでの再確認はかなり重要なポイントとなりうることがあります。

もし、まだ臭いの発生源が残っているようであれば、解体作業、染み抜き作業、清掃作業といった前工程を手直し作業を行い、完全消臭を目指します。

この工程のみで場合によっては、臭気確認期間を含み1週間以上の経過をみることもありますが、気を抜かず作業していきます。

【現場詳細】

  • 間取り 7LDK(2F建て一軒家)
  • 作業期間 14日間(特殊清掃+臭気確認+遺品整理)+27日間(リフォーム+ハウスクリーニング+光触媒コーティング)
  • 費用 7.7万円(特殊清掃/消臭除菌のみ)+22.5万円(遺品整理のみ)+44.7万円(リフォーム原状回復のみ)+光触媒コーティング(サービス)
  • 主な作業内容 特殊清掃(1F2F除菌剤の噴霧(安全確保)/トイレ室内の汚染箇所解体/1F全クロス剥がし/1F通路床フローリング一部解体/染み抜き脱臭作業/1F+2F除菌清掃/オゾン脱臭/消臭剤噴霧)+遺品整理及び家具家電の搬出+リフォーム(トイレの復旧工事/クロスの張替え/床一部復旧/1F全クッションフロア張り/キッチンユニット新品更新/ハウスクリーニング)+完成後の1F光触媒コーティング(サービス)
この記事の監修者:谷澤 直樹

株式会社FIX 代表取締役
▶資格
・特殊清掃技能士歴10年以上
▶経歴
・特殊清掃案件にこれまで1,000件以上携わった特殊清掃のプロ。
▶メディア出演
・「不動産投資の楽待 (らくまち)」YouTube

会社名株式会社FIX
事業所名トータルクリーンアップ
代表者谷澤直樹
住所〒226-0024 神奈川県横浜市緑区西八朔220番
電話番号045-271-1545
メールアドレスtanizawa-cleanmeister@e-mail.jp
URLhttps://total-clean-up.com
古物商許可番号神奈川県公安委員会(令和5年8月4日移動) 第543861902100号



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です